建機が格好良かった子どものころ

まるでアニメのロボットみたいな建機が誕生しました。日立建機は、なんと人間の腕と同じような物を掴んで切断するといった複雑な作業を行なえる2本腕のショベルを有した車両を開発したのです。

これまでの通常のショベル車両といえば、1本の腕が一般的でした。それが2本も腕が備わっているのですから、作業性能の向上はもちろんのこと、見た目のインパクトも絶大です。子供心をくすぐるロボットそのものです。

実際にこのマシンがどのような現場で活躍するのかといった具体的な有効利用法は分かりませんが、もし街中で見かけたらつい立ち止まって視線が釘付けになってしまうことでしょうね。

子ども、特に男の子っていうのは、工事現場の複雑なマシンにやたらと憧れるものなんですよね。私は道を走っているダンプカーやタンクローリー、ショベルカーを積んだ車両を目撃すると、絶対に視線を向けていました。

家の近くに工事現場があると、観察しにも行ったものです。子どもの私の頭からしたらアニメに登場するスーパーロボットやリアルロボットが活躍している風景と重なって見えたため、凄く興奮したんです。

また、建機特有の大きく鈍い音も刺激されました。普通の車のブーンという味気ない音とは違い「グロロロロロ!」というおなかの中が震えるようなあの音の振動は、パワフルで凄く格好良かったんです。

あと、メカメカしい風貌にも目を輝かされました。ショベルカーのアームなんて、動力パイプや伸縮するシリンダーなどは見ているだけで面白かったです。「あれが縮むことであそこが曲がって……」など、想像力を鍛える勉強にもなりました。

キャタピラも好きでしたね。あそこだけ見たら戦車でしたから。1回知り合いのおじさんにキャタピラ車両に乗せてもらったことがあるのですが、もう最高の体験でした。「こんなマシンが操縦出来るなら、絶対に工事現場の人間になる!」なんて夢も描いたくらいです。

でも、月日が経つと、工事現場の仕事なんて楽しさの何十倍も忙しくてしんどいものなんだというのを知ってしまい、熱は一気に下がってしまいました。

今でも、街で建機を見かけると格好良いなぁとは少しは思うものの、子どものころのように目を輝かせることなんてありません。それは建機に対してだけでなく、世の中のものの大半に対してそうです。

そんな自分に気がつくと、子どものころの気持ちに戻りたいなぁ、なんてつくづく思ってしまいます。



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